先日、うちの学校の卒業式だった。

今では過去形だが、今年の卒業生の一部には悪い意味でお世話になった。
今のところ、卒業してしまったので、清々した気分でいるが、式の当日はかなり複雑だった。

しかし、もしも私があの人物に心の底から「おめでとう」を言えたのなら、私は少しでも成長出来るんだろうか?
たとえ伝わらなくても、「ごめんなさい」を思えば、全ては楽になるんだろうか?

式のさなか、私はそんなことを考えていた。
終わってしまえばなんてことはない卒業式が、私にとってのターニングポイントになった。

帰るとき、先輩と仲のよい人たちが、校門の前で集まっていた。
一人その中を通り抜けて帰るとき、すごい嫌だった。
身を切られる思いというか、すごい疎外感を感じた。来年には、今の一年生にああして見送られたいなと思った。

この二日後には、二年と一年だけでしばらく過ごす。
そしてあっという間に部活を引退して、受験勉強に身を投じることになるだろう。
後悔のないようにとは思って生きてきたが、やはり後悔はするものだ。
だが、本当の意味での後悔、使えない後悔というものは、数はそれほど多くないように思える。
時間が全てを忘れさせてくれる。

今では言いたいことも言えるようにはなってきたし、なんとかやってける。
昔、「まだ、まだやれる。終わりなんかない」そう思って自分を励ましていたなと思い出した瞬間だった。

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