ISBN:4840226040 文庫 壁井 ユカコ メディアワークス ¥570

ぅ、おぉぉーっ!さすがユカコさん!マジ最高です!
なんてアホな戯れ言はおいといて。

久しぶりの、壁井さんの新刊でございます。続編ものでして、今回は前回のお話から一年半後のお話になってます。文はさらに面白みをまして、絵は毎度のごとく、さらに磨きがかかり、口絵は思わずウマーの一言でした。魅入ってた^^;

さてさて、今回のレビューといきましょう。(多少ネタバレ含み)

登場人物はだいたい固定ですね。前の時から時間が経っているので、登場人物は皆さん大人になってます。
でも性格は全然変わらないなぁー。みんな生き生きしてる。
キーリは大人びて、なんだか可愛い上にカッコイイ。憧れです。エイフラムはー……、未だにめんどくさそうな顔してます。あの人は変わらなくてもいいかな(笑)今のままで十分味のある方です。
今回は出てくる幽霊さんや、ご無沙汰のヨアヒム(ヨヒアム?)や、ベアトリクス…などなど、多彩な人々が出てきます。

構成は日常(とは言っても、旅をしているのですが)から、急展開を見せるものです。
これは、はじめからそうだったので、別段、何も言いません。
作者のやりかたですので。
ユカコさん曰く、今回は水分多めだそうです。

心理描写、会話はさすがです。
キーリシリーズは会話の様子がとてもリアルに伝わってくる、なかなか無いタイプの小説だと私は思っています。
会話に沿って、キーリの心理がちゃんと読者にも伝わってきて、とても引き込まれます。
しかも、ちゃんと他の登場人物の心理描写までキッチリ(!)してくれるのでなお楽しい。
思わずニヤニヤするところがあります。文章で笑わせるのって、意外と難しい気がしますので、この会話の構成の仕方はユカコさんらしいと思います。

全体の感想は、なんだか読んだ後に幸せがのこるものでした。
まぁ、上の雄叫びが感想なんですけどね。

キーリ? 長い夜は深淵のほとりで
著者・壁井 ユカコ
イラスト・田上 俊介

『第九回 電撃ゲーム小説大賞<大賞>受賞作品』
これからもご活躍を期待してます。豆柴、かわいくて好きですよ。

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